童話「北風と太陽」。

 

有名なお話ですよね。北風と太陽が、どちらが旅人のコートを脱がすことができるかを競い、結果太陽が勝つというストーリーです。

 

なんでもないようなこの童話。実は、コンバージョンを高める文章を書くために必要なある教訓が隠されています。

 

 

お客様の行動をやさしく促すライティング戦略

 

北風は、強風の力で強制的に旅人のコートを吹き飛ばそうとしました。

 

太陽は、熱により温度を上げ、旅人自らがコートを脱ぐという環境を作り上げました。

 

これをウェブライティングに置き換えてみましょう。

 

北風がウェブライティングをするのであればおそらく、読者のニーズなどそっちのけで、商品・サービスの特徴やセールスポイントをただただ沢山羅列するだけの文章を書くでしょう。

 

「俺の商品サービスはここが凄いんだぞ!こんなにいいんだぞ!これだけ売れているんだぞ!」という姿勢に近いかもしれません。

 

確かに、強風でコートを吹き飛ばすこともできるかもしれませんが、それは旅人が望むことではなく、むしろ敬遠することです。

 

対して太陽は、読者のニーズをうまく汲み取り、その望みを叶えたり、不安を解決したりする方法を、ユーザー目線でうまく提示する文章が書けるはずです。

 

「これを使えば◯◯が叶いますよ。△△な状態が解決しますよ」とやさしく促す姿勢に似ています。

 

暑くなればコートはむしろ邪魔ですよね。だから、旅人は自ら望んでコートを脱ぐという選択肢をとります。太陽はその環境を作っただけです。

 

要点だけまとめれば、北風は旅人の意向そっちのけで無理矢理コートをひっぺがそうとし、太陽は旅人が思わずコートを脱ぎたくなるような環境を作りました。

 

太陽にあって北風にない視点は、旅人目線での旅人の分析です。この旅人目線(=ユーザー目線)こそが今回の肝となります。

 

 

ユーザーの思考をどこまでリアルに思い浮かべられるか

 

太陽のように、旅人の行動をいとも簡単にコントロールするためには、旅人の正確な分析が必要最低条件となります。

 

コートを脱がせるという物理的条件だけで見れば、方法論として北風のとった方法も悪くはないでしょう。しかしここには、旅人の分析が大きく欠落しています。

 

暑くなる→コートを着てるとなおさら暑い→コートを脱ぐ(脱ぎたい)

 

風が強く吹く→大事なコートが飛ばされないようにむしろ風に抵抗する→×コートを脱ぐ

 

北風は「コートを飛ばされたくない」という、旅人が持つであろう単純で簡単な思考を想像するに至りませんでした。結果、目的を果たせなかったわけです。

 

太陽は容易に旅人の思考を想像できました。暑ければコートを脱ぐであろうというシンプルで当たり前の行動パターンを導くために、自らの熱で気温を上げたのです。

 

北風は旅人の反発を受けていますが、太陽は旅人の反発などまるで受けておらず、むしろ目的=旅人の要望とせしめるまで非常に上手く目標達成の条件を整えたと言えます。

 

この、太陽並みの徹底したユーザー視点を文章に取り入れることができれば、今までよりもよりコンバージョンにつながりやすい文章が書けるようになるでしょう。そのために便利な「ペルソナ設定」について簡単にまとめていきます。

 

 

ユーザー視点を取り入れる簡単な手法「ペルソナ設定」

 

ペルソナは仮面の意味を持ちます。広告業界では常識的に使われている言葉です。

 

何かの商品やサービスを売りたいとき、うまくPRしたいとき、ペルソナ設定を行います。

 

簡単にいうと、仮想見込客を自ら作ってしまうということです。

 

例えば看護師の転職サイト無料登録がコンバージョンのとき、下記のように求職者を勝手にイメージします。

 

【転職を考えている女性看護師Aさんのペルソナ】

34歳女性

バツイチ子持ち(2歳、認可外保育園通い)

月6万円の1LDKに息子と二人暮らし

自宅は駅から徒歩15分の立地

パソコン所有なし

長年iPhoneを使用

現在整形外科に勤務

サビ残が多く悩んでいる

夜勤のない仕事を探している

すぐ転職したい訳ではない

 

できるだけ詳細に、生活パターンにまで切り込んでいけると理想的です。

 

ペルソナができたら、その人の為だけに文章を書きます。あまりに偏りすぎるのは危険ですが、それでもその人の為だけに書いてみてください。似たような悩みや希望を持つ人は思いの外多くいます。

 

Aさんに対して、転職サイトとして有効なセールスポイントはなんでしょうか?

 

小さなお子様がいるので、残業が少ない現場がいいかもしれません、残業があっても夜遅くまで受け入れをしてくれる託児所なんかがあったらいいかもしれませんね。シングルマザーですからある程度の収入も必要でしょう。現役で働いているので働きながらの転職活動に対して不安を持っているかもしれません。

 

↑このように、ある程度その人が持つ希望や悩みが書き出せるはずです。

 

ただ単に転職サイトが持つ特徴や強みを羅列しただけでは北風と同じです。その特徴や強みがお客様にとって何がどういいのか、それができるだけ具体的にリアルに想像できた方がコンバージョンは上がりやすくなります。

 

 

まとめ

 

 

どんな文章を書くにせよ、そこには必ず意図や目的があるはずです。

 

それを達成するために北風的な一方的な手法を取るのか、太陽のようにユーザー視点に沿った手法を取るのか、同じような文章力を持った人でも、このどちらを選ぶかで成果は大きく変わります。

 

ペルソナ設定も慣れないうちは大変ですが、慣れてくるとスピードも精度も上がってくるはずです。